なぜWiMAXが炎上したのか?

WiMAXについて調べると、炎上というキーワードが出てきて、WiMAXサービスについて不安を抱いてしまう方もいます。
実際に炎上が起きたのは事実ですが、はたして、その理由はどのようなもので、現在WiMAXを利用するにあたって問題はあるのでしょうか。
3日で3GB制限が追加された
炎上の発端は、2015年にUQコミュニケーションズが新たにサービスを開始したWiMAX2+にあります。
同社はWiMAX対応製品の取り扱いを開始以降、データ無制限を最大の武器として固定回線に対抗していました。
新サービスのWiMAX2+展開においても、同じく無制限の売り文句を使って利用者にイメージを強めましたが、実際は3日で3GB以上を通信した場合は一定の速度制限が発生する新ルールも導入されていました。
このルールはもちろん発表はされたのですが、従来から引き続く無制限という宣伝が強すぎたため、利用者側は騙されたと誤解しました。
利用者の正しい理解、UQコミュニケーションズ側の説明不足、双方のミスが炎上の理由です。
炎上騒動を受け、UQコミュニケーションズは規制後の通信速度を再設定することで対処しました。
当初は3日で3GB以上利用した場合は700kbpsまで低下され、これはYouTubeの標準画質動画を再生できる程度の速度で、モバイル端末を利用するには不自由はないと同社は考えました。
ところが、無制限と勘違いして固定回線の代わりにWiMAX2+の利用を開始したパソコンユーザーにとっては不十分な速度でした。
そうした不満を解消するため、700kbpsから3~5Mbpsと規制後の速度を向上させ、固定回線の代わりとして利用する場合でも大きな不都合が生じないレベルの速度に引き上げました。
使える量が非常に多いため実質無制限
現在でも3日で3GB制限というルールは引き続いていますが、そもそも、この3GBという制限内で収まっている利用頻度の方であれば、まったく問題にする必要はなく、実質無制限と考えてもよいでしょう。
3GBの使用量がどれくらいかというと、例えばパソコンでのWebページ1200回分、youtube等の動画視聴なら約5時間で、スマホならWebページ1万回、動画なら約12時間とされています。
1日中パソコンの前で過ごし、それも連日という稀なケースでもなければ、大半の方が制限を越えることはないと、一般的には判断されています。
また、制限が発生してしまっても、炎上騒動の結果、制限速度が引き上げられたことによって、パソコンでの標準操作に問題がないレベルまで向上しています。
実際に制限を受けた方であっても平均5Mbpsの速度が出ていることで、「規制がかかったという実感があまりない」、という声も聞こえています。